食品スーパーのレジにて。1/2話:イカ編

-第1話-(1999年頃?30歳頃?)

結婚2年目のある夕方。食品スーパーのレジにて並んでいた時のこと。
巡り来た順番のままにレジかごを台の上に乗せると、すぐ後ろに並んでおられたおばさまが声をかけて来られた。
「あら~これどうやって食べるの!?」
「これ」とは、覗き込まれた我がカゴの中の「丸々1杯の生イカ」であった。

「イカ刺しにしようかと思っています」
何とはなしに答える。するとおばさまは、
「えっ!すごいわね!これ、さばけるの!?」
と、真顔で驚愕された。

「え!?は、はい……(えっ!?そ…そんなに……?)」
その驚きの凄まじさに、思わずビクッとなる私。
いや、純粋に褒めて下さったとは思うのだが、ここまでの驚きには意味があるのだろう。咄嗟の反応ほど正直なものはない。

『………私って一体どんな風に見えるんだろう……』
支払いを済ませた私は、イカパックをしばし眺めた。
そして、ちょっと複雑な心境で袋にガサリと詰め込んだのだった。




余談その1:イカをさばけた理由

ここ何年も(2023年現在)丸々の生イカを買っていないので、もしかしたらもうさばくことが出来ないかも知れないが、当時は「実家がバリバリのイカ漁師だった母」から伝授されていたため出来ていたのだった。



余談その2:料理をやらなさそうなイメージの私

レジでのおばさまに限らず、どうやら周囲でもそんなイメージを抱いているようである。
それを裏付けるのは、以下のエピソード。全て主婦歴数年以内の話である。

*実家に帰省した際に料理を作っていたら、母に「結構マメにやるのね!」と非常に驚かれた。
*出産祝いをするため、友の自宅で簡単な料理を作ることなり、私はキュウリのスライスを担当。そしたら友二人に「ええっ!マボちゃんがキュウリ切ってる!」と本気でビックリされた。
*以前上司だった方との電話で「今日は餃子を作って食べます」と告げた時、そして故郷の旧友に「麻婆豆腐の素を使わずに作るよ」と告げた時、そして仲良しおねえさん女性に「今夜は和風ラタトゥイユです」とメールした時、とんでもなくビックリされた。

……そうか、なるほど、理解した。


ちなみに2/2話(エコバッグ編)こちら👈😌


最後までご覧くださいましてありがとうございます😌
尚、内容は同じですが、note、アメブロでも投稿していますので、宜しければそちらでも…😊

◆他リンク
https://note.com/mabo2023 (note)
https://ameblo.jp/mabo2023m/ (アメブロ)
@inadamabo (X)←主に更新情報 

「日常ミニドラマ」 イナダマボ

なぜか見知らぬ人に話かけられやすい私と、なにげなく出逢った市井の皆さんとで紡いだ「思い出エッセイ」を公開中。 それらを通して「人本来の素晴らしさや魅力」「感謝や学び」などをお伝えしてゆけたらと思っています(全100話位)。 一応毎日更新予定😅。noteさんでも同時公開しています😊 どうぞよろしくおねがいします😌